ホアンキエム湖
ホアンキエム湖はハノイの市内中央に位置する楕円形の湖。
名実ともにハノイ観光の中心となり、この湖に寄り添うように高級ホテルやレストラン、雑貨店などが並んでいます。
旅行者にとっては旅の拠点となる場所で、ここから各観光スポットへ足を運ぶことになるでしょう。
ホテル探しもこの界隈がおすすめですし、旅行会社を通してパックツアーに参加したとしても、だいたいこの周辺のホテルに宿泊することになります。
早朝はホアンキエム湖の回りをジョギングをする光景が日常で、日中はベンチに座って日向ぼっこ。
おばあちゃんたちが友達同士で談笑しているほのぼのとした風景をみることができます。
夜は遊歩道がライトアップされて、小さな子供連れの家族や恋人夫婦が散歩に出かけます。夜になるとちょうどいい気温になるので、ベトナム人にとってはこの時間から遊びのはじまり。
出没した屋台に群がり、人気のアイスクリーム屋に列をつくり、バドミントンに興じる。
日本の昭和の香りがする時間が漂い、日本の現代社会が忘れてしまった素朴な楽しみの時間を思い出させてくれます。
ホアンキエム湖に伝わる伝説
ホアンキエム湖は別名「剣湖」と呼ばれているのはご存知でしょうか。
かつて北部ベトナムを支配したレ朝の始祖レタイトーは中国の明軍に勝つために、ここで亀から宝剣を借りました。
その亀は神の遣いで、レタイトーは亀から授かった宝剣で明軍を撃退。
その後、レタイトーは宝剣をこの湖にて亀に再び返したとされています。
ちなみに、その亀のモデルとなったのは「シャンハイハナスッポン」と呼ばれる絶滅危惧種に指定されている大亀ともいわれています。
その希少な亀はこおホアンキエム湖に実際生息していました。
ただし、2015年にシャンハイハナスッポンの死亡が確認され、ベトナム全国でニュースになりました。
玉山祠
ホアンキエム湖北部には、「玉山祠」と呼ばれる小さな祠堂があります。
19世紀に建設された建物で、門前には幸福を意味する「福」と「禄」の大きな文字が刻まれています。中には、13世紀に中国の元を撃退した英雄チャンフンダオが祀られていて、また、1968年に捕獲された大亀のはく製も見れます。
この門を抜けた湖に建つ橋から望む景色は一見の価値があります。
ホアンキエム湖を南方あで見渡すことができ、夜はこの橋自体がライトアップあれて、記念撮影の場所としても人気があります。
湖畔で優美な時間を過ごす
ホアンキエム湖の湖畔には芝生が広がり、いくつものベンチがあります。
このベンチに座って読書に耽る欧米人も多いですし、キャンバスを手にスケッチを試みる人もいます。日本人旅行者はついつい博物館や遺跡といった名所巡りに精をだしがちですが、少し立ち止まって、無駄とお思える時間をここで過ごしてみるのはいかがでしょうか。
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