バッチャン村
ベトナムには古くから陶磁器文化が栄えていました。
中でもとりわけ上質で高級品とされていたのが、バッチャン焼き。
バッチャン焼きは現在ではベトナムの名物土産の一つにもなっていますが、そもそも陶磁器はたくさんあれど、バッチャン焼きとはここバッチャン村で作られた焼き物を指し、それ以外はバッチャン焼きとは言わないことを覚えておいてください。
アクセス
バッチャン村までのアクセスですが、これはタクシーを使うのが無難です。混載車でもかまわないという人は、ツアーに参加するのもいいでしょう。
ツアーでは午前中催行のツアーが各旅行会社が設けていて、値段も20ドル程度で行くことができます。
タクシーで行くと、往復料金で50万ドン以上かかる場合もあります。
所要時間は、ハノイのホアンキエム湖から車で約20分~30分程度。
現地はそれほど大きくない町なので、歩くべきところを含めて60分もあればいいでしょう。
午前中にふらっと訪れて、町並みを散策するのがおすすめです。
のどかな町並み
バッチャン村までの道中、そして村周辺はのどかな田園地帯。
住宅街もありますが、日本のようにごみごみしていなく、どこまでも素朴な風景が広がっています。
水牛も放し飼いされていて、野草を食んでいるのもここではいつもの光景。
ハノイ旅行らしくなってきましたね。
バッチャン村
バッチャン村に到着したら、とりあえずは300mほど続く一本道を歩きましょう。
この通りがバッチャン村観光の目抜き通りとなります。
通りの両脇には所狭しとバッチャン焼きを扱う個人商店が軒を連ねていて、一昔前までは、この通りに面している土地の地価はハノイの都心以上の値がつけられていたそうです。
バッチャン村に古くからあった焼き物技術は非常に品質が高いとベトナムの国の王や皇族から支持されていて、民芸品から宮廷愛用の高級食器へと発達しました。
また、中国への貢ぎ物の品としても重宝されていました。
しかし、17世紀に入ると、中国が積極的に諸外国と貿易をはじめ、さまざまな質の高い陶磁器が入ってきました。
無論中国自体も非常に発展していたので、ベトナムのバッチャン焼きの技術を上回るのにそれほど時間はかかりませんでした。
17世紀以降、バッチャン村は静かに衰退していったのです。
バッチャン焼きは食器類だけではなく、ソーサー、や置物などあらゆるものに姿を変えています。
ハノイ市にある文廟のメイン通りの地面もバッチャン焼きです。
バッチャン焼きに施される模様はシンプルかつ自由性が高く、金魚、蓮、トンボなどが定番となっているほか、最近はずいぶんとモダンな柄も増えてきました。
伝統を大切にしつつ、ニーズを忘れていない職人の商売魂がかいまみれます。
バッチャン村には、いくつか観光客向けに陶芸教室を開いているところや、実際の作業現場を無料で見学できる施設があります。
もし時間に余裕があれば、こちらも体験していってください。
ちなみ、ここで買うバッチャン焼きは、市内で買うよりも2割程度安いです。
また、通常のお土産店では見かけないような品々もありますので、店に入ってよく物色して選んでください。
バッチャン村のもう一つの楽しみ方
バッチャン村の古き良き香りを楽しむのも、ここでの時間の過ごし方。
レンガ造りの家々が並び、吸い込まれそうな路地裏を歩くと、そこには陶磁器工房があったり……。
バッチャン村に暮らすほとんどの人は、なにかしら陶磁器の仕事に携わっています。
彼らの作る伝統と歴史あるバッチャン焼きと、そこの風景を目に焼き付けてお土産に持って帰ってください。
(管理人へのご連絡は不要です)