政治と芸術の町ハノイ
ハノイはベトナムの首都であり、北部中央に位置する街。旅行客にとって、ベトナム最大の観光エリアは南部ホーチミンですが、ハノイは2番目に旅行客数が多いエリアです。
「ホーチミンが商業の街ならば、ハノイは政治の都」とよく言われ、その名のとおり政府直轄地が市街地に点在し、ベトナムの政治体制を随所に肌で感じることができます。
ハノイの歴史
ハノイはもともと「タンロン」と呼ばれていました。
ハノイ市街地にある世界遺産「タンロン城」があった時代です。
その語、タンロンが崩壊し、首都をハノイと改めたのですが、ハノイもホーチミン同様これまで中国やフランスといった諸外国に苦しめられていた時代があります。
ベトナム人が英雄と崇めるホーチミン氏も北部の出身で、後日彼は革命家としてハノイを独立へと導き、現在のベトナム社会主義共和国を形成し、南北統一を果たすことになります。
ちなみに、南北が統一されたのはベトナム戦争の翌年1976年。いまからまだ40年程度しか経っていません。
しかし、現在ではベトナム戦争の影も消えつつあり、街は発展し、高級マンションや高層タワーがあちらこちらで建設されています。
街を歩けば大型ショッピングセンターに出くわし、フランスの名残を感じるお洒落なカフェでコーヒーを嗜む。
人々は韓流ドラマに夢中になって、若者はカラオケやディスコで夜遅くまで遊ぶ。
日本のバブル期を彷彿とさせる高度経済成長期に突入しているのが、現在のベトナムの真の顔といえるでしょう。
ハノイの気候
南北に長い国土のベトナムは、山脈と高原、南シナ海に挟まれた半島です。
北部ハノイは温帯夏雨気候(ケッペン気候区分)となり、常夏のホーチミンの気候とは一線を画します。
ゆえに、「東南アジア=年中暑い」と考えている旅行者は、ハノイに降り立ってそのギャップを最初に感じることでしょう。
ハノイには1年を通して若干の四季があると言われています。
一般的には、
5月~10月=夏
11月=秋
12月~2月=冬
3月~4月=春
となります。
とはいえ、これはかなり概念的なもので、基本はほかのエリアと同様乾季と雨季に区別することもできます。
雨の降らない乾季は11月~4月、雨が多く降る雨季は5月~10月となります。
ご覧いただくとわかるように、雨が降る雨季の時期は、夏。
じめじめとした気候になって、湿度も毎日80%を超えるようになります。
一方冬と春の時期は乾季となり、雨はあまり降りませんが、かなり冷え込むことになり、太陽は1日隠れているどんよりとした日が続きます。人々はみんな防寒具を着こんでいますので、この時期に旅行される方は、ジャケットやジャンパーといった厚手の格好で臨むようにしましょう。
ベストシーズン
では、ハノイ旅行のベストシーズンは何月になるのでしょうか。
各旅行会社がおすすめしているのは、秋と春のシーズン。
つまり、11月と、3月、4月となります。
11月はこれから冬に突入するとあって、肌寒い日が続きますが、天気はおおむね良好となり、ハロン湾やニンビン省といった世界遺産の景勝地に向かう観光がおすすめできます。
一方3月~4月もおすすめではあるのですが、雨季に突入する時期なので、不安定な天気が多く、さらに冬の名残で突然気温ががくっとさがることもあるため、明日の気候は旅行会社や現地人でも読むことはできません。
気温の変動に備えるのが鉄則
ハノイ旅行では、いつ雨が降り、いつ気温が下がり、いつ暑くなるのかがなかなか読めません。
その気候に旅行者は都度対応しなければなりませんので、準備は周到に行いましょう。
長袖を着こむのではなく、上に羽織れるような上着を持っていけば、暑ければ脱げばいいだけで便利です。
また、短パンやスカートもご注意ください。突然寒くなったら足が寒くなりますし、雨降りのあとは蚊が発生しやすいので、刺されたら痒くなります。
もちろんそれを見越してムヒを持っていくのも賢い選択。虫よけスプレーも持参しましょう。
このように、いつなんときであってもハノイ旅行を楽しむために、事前に念入りの準備をしておきましょう。
(管理人へのご連絡は不要です)